当サイトでは携帯端末の分割払いの滞納や未納が原因でブラックリスト入りする可能性が高くなってきたと警鐘を鳴らしてきました、具体的には以下のページになります。
・スマートフォン(スマホ)の分割払いに注意すべきこれだけの理由
そんな中、注目して頂きたいスマートフォンに関する記事が出て来ましたので以下をご覧ください。
「電子情報技術産業協会(JEITA)が発表した国内メーカーの携帯電話とPHSの2012年の国内出荷台数は、前年比5.8%減の2796万8千台と2年連続で前年実績を下回った。このうちスマートフォン(多機能携帯電話)は従来型携帯電話からの買い替え需要で44.2%増の1574万9千台と、出荷台数全体の56.3%を占めた」
携帯各キャリアに勤務している友人の話を総合的に考えると2012年からスマートフォンがさらに出荷台数を増やしている理由は3つあると思います。
1つ目は「iPhone(アイフォン)」の存在です。
これは言うまでもなく日本国内でiPhoneを取り扱う携帯キャリアはソフトバンク1社での独占販売でしたが2012年からKDDI(au)でも取り扱い開始され、これによりiPhoneに買い換えようと待っていたauの既存ユーザーが従来型携帯電話(ガラケー)からスマートフォン(スマホ)乗り換えた事、これがスマートフォンの買い替え需要の大きな一因になってます。
2つ目はドコモのスマートフォン戦略です。
2012年、KDDI(au)がついにiPhoneを取り扱いを開始しましたが、ドコモはと言うと、ドコモの社長(当時は山田社長)自ら「ドコモでのiPhoneの取り扱いは難しい」と決算会見などで発言しました。
これにより、ドコモを利用していてiPhone待ちだった既存のユーザーの多くが失望して、ソフトバンクやKDDI(au)に乗り換えiPhoneを手にした一方、どうしてもドコモじゃないと色々な都合で乗り換えが出来ないドコモの既存ユーザーがこのタイミング、半ば諦め感でサムソンの「GALAXY」シリーズに乗り換えた、このドコモのスマートフォン戦略もスマートフォンの買い替え需要の大きな一因です。
3つ目は携帯各キャリアの料金プランの充実です。
ソフトバンクとKDDIはiPhone、ドコモはGALAXYシリーズをメインにスマートフォン戦略を押し出して来る中で当然各携帯キャリアも料金プランを充実させてきました。
iPhoneにしてもGALAXYにしてもスマートフォンの端末は6~7万円はしてしまう上に今まであった携帯キャリアから携帯ショップへの販売奨励金がなくなったので、どうしてもへ買い換える場合にスマートフォンを一括で買えないお客さまの層が出てきてしまいます。
そこで各携帯キャリアは「実質0円」と謳ってスマートフォンの分割払いをお客さまへ勧めてきました。
例えばドコモの場合は「月々サポート」と言って2000円程度を2年間に渡って毎月の携帯料金から割引して2年後にはスマートフォンの端末料金が実質0円になるというものです。
このように2012年から各携帯キャリアは積極的に従来型の携帯端末(ガラケー)からスマートフォン(スマホ)へと移行を勧めてきたので2012年からさらに爆発的にスマートフォンが普及しているわけです。
スマートフォンの分割払いの何が問題なのか?
各携帯キャリアともスマートフォンの普及戦略で「スマートフォンの分割払い」を押し勧めてきたと言うことはお話しましたが、大事な話はここからです。
まず1つ目は、各携帯キャリアともスマートフォンの分割払いの契約をする時に「これはローンである」との詳しい説明し、注意喚起をしていません。
ドコモの例を挙げれば、以下のような細かい文字で書かれた「個人情報の取り扱いについて」を渡されたのみでした。
これは、ソフトバンクでもKDDI(au)でも同じなんですが「スマートフォンの分割払いは通常のローンと同じで、スマートフォンの分割払いの審査の時に個人信用情報も参照しますし、もし延滞や滞納をしたらその事実が個人信用情報に掲載されてクレジットカードが持てなくなったり、マイカーローンが組めなくなったり、住宅ローンが組めなくなる恐れがありますからお気をつけ下さい」と言った具体的な重要事項を契約時に説明しておりません。
何故しておりませんと言い切れるのかというと、私自身、ソフトバンク、KDDI、ドコモ、3社のスマートフォンを分割払いで購入する際に「審査をします」とは言われましたが、個人信用情報に関わる重要な説明は一切言われませんでしたし、私の知人、友人に付き添ってどんな説明をしているのか確認しましたが、やはり言ってませんでしたし、私の地方だけかと思ったら首都圏でもそれは変わりありませんでした。
この事から契約者がスマートフォンの分割払いが通常のローンであり、延滞、滞納をすれば個人信用情報に傷がつき、金融ブラックになるということをよく理解しないまま利用してるケースが多いわけです。
そして大事な話、2つ目はお客さまの携帯料金支払意識の問題です。
私がクレジットカードのコールセンターに長年勤務してきて分かったことは正規の支払い日にきちんと口座から引き落としが出来るお客さまは、おおよそ全体の7割~8割、そして正常に引き落としが出来ない2割~3割いたと言うことです。
そして、正常に引き落としできなお客さま、要するに延滞してるお客さまに督促の電話をかけたとしても、どんなに督促の駆け引きの上手なオペレーターでも7割入金の約束をさせるのが精一杯です。
通常のクレジットカードでもこのような有様ですから、携帯電話料金の支払いと言うのがどのくらいの割合の入金率か想像付くと思います。
私自身、各携帯キャリアののコールセンターには勤務したことはありませんが、どんな督促をしているのか、クレジットカードの督促発信の責任者として、携帯キャリアのコールセンターに何回か行った事があります。
これは私の勤務していたコールセンター運営会社が通販、銀行、公共料金、クレジットカード、消費者金融、と様々なコールセンターを委託されており、その中で携帯キャリアのコールセンター受信発信業務も行っていて、管理者となれば他業種のコールセンターへどのような運営をしているのか見学や体験をしにいくことが珍しい事ではないからです。(※クライアントさんには内緒ですが・・)
その中でも携帯キャリアのコールセンターに見学に行った特に携帯料金をの延滞をするお客さまの割合に一番驚きました、お客さま全体のどのくらいが恒常的に支払いを延滞しているのか数字は伏せますが、とにかくクレジットカードの支払いとは比較にならないくらい、引き落とし日に引き落としが出来ないお客さま、請求書の支払い期日までに支払いしないお客さまが大勢います。
ということは、各携帯キャリアのスマートフォンの普及拡大戦略で「実質0円」で分割払い(ローン)をさせるのはいいのですが、現実は上記で説明したように携帯電話の料金を期日に支払う意識が非常に希薄なお客さまが多いというこは、今後携帯料金を延滞、滞納をしてブラックリストに載る方が多くなると言うことです。
要するに、携帯キャリアもスマートフォンの契約時にこれは通常のローンと同じですよとの説明も足りない、そして今まで携帯の料金を恒常的に延滞、滞納を続けていたお客さまが突然スマートフォンの分割払いにした途端に携帯料金を期日までに支払うようになるとはとても思えないと言うことです。
一番最初の記事を振り返ると「スマートフォン(多機能携帯電話)は従来型携帯電話からの買い替え需要で44.2%増の1574万9千台と、出荷台数全体の56.3%を占めた」とありましたよね?
この記事から想定できるのは、買い替え需要で増えた1500万台の中の1割が延滞しても年間150万人の金融ブラックが自然発生してブラックリスト入り、クレジットカードの延滞割合約2割で計算しても300万人がブラックリスト入り。
しかし携帯の料金を延滞する方はもっと多いはずなので、考えただけでも恐ろしい数がスマートフォンの分割払いによって生み出されてるわけです。
しかもスマートフォンは基本的に若い世代から広がっているので、就職もしていない学生時代から携帯料金を延滞滞納してしまって金融ブラックになり、社会人になってクレジットカードも作れない、マイカーローンも組めない、住宅ローンも組めない若者が今量産されいて、実際に毎年、携帯やスマートフォンの分割払いでブラックリスト入りしてる方が爆発的に増えています。
これを防ぐには、やはり携帯キャリアがスマートフォンの契約時にきちんとこれは「ローンである」「何かあれば個人信用情報に傷が付いて将来のクレジットライフが困難になる」と言うことをもっと注意喚起しないといけないと思います、このままではスマートフォンの普及と同時にどんどん金融ブラックも増えていくばかりです。
最後に、私はよくニュースで「スマートフォンの普及が加速しており・・」とニュースを聞く度に、「ああ、また金融ブラックが増えるのか・・」とため息をついています。
この記事を見られた方自身が学生であれば自分で気をつけるのは当然ですが、身近に学生さんがいたら、携帯やスマートフォンの分割払いに何故注意しないといけないのか、ぜひ注意喚起をしてあげて下さい。
学生の時から簡単に金融ブラックになって、後になって必ず後悔する事を分かってない学生さんが多すぎるからです、お願いします。