例えば、会社の経理部に異動となった時に個人信用情報を提出しなさいと言われたとか個人情報のコンプライアンスが低い会社ではよくある話しです。
有名な話しではCMで体操をやってる警備会社が2011年に社員全員に「日本信用情報機構」に自分の個人信用情報を取り寄せた上で提出を義務付けて問題となりました。
まぁ問題が表面化した後は、CMで体操をやってる警備会社は個人信用情報の提出をやめて、既に退出した社員にはその情報を返納したようですが。
そもそもの話しなのですが、CICやJICCなどの個人信用情報というのは銀行やクレジットカード会社、信販会社、消費者金融といった金融業者が自社の与信業務(審査)をするにあたって利用することしか許されてません。
当然CMで体操をやってる警備会社がやったような事は人権問題、プライバシーの問題、個人情報保護法からの問題、いづれの面から見てもアウトです。
この警備会社の気持ちは分かるんです、警備会社が一番恐れることは借金を抱えた自分の社員がお客さまの金品を窃盗、強盗してしまう事です、たまに聞きますよね、警備員の◯◯が強盗に押し入りとか。
財産や命を守るために警備員をお客さまへ派遣してるのに、その警備員が実は借金まみれでお客さまの金品を狙っていたでは会社の存亡に関わるからです。
しかしだからと言って会社が人権問題、プライバシーの問題、個人情報保護法を無視して破っていいわけありません。
会社の経理に異動になったので個人信用情報の任意提出を求められた、どうしたらいいでしょうかとの相談も受けますが、先述のとおり、個人信用情報というのは金融機関の与信業務(審査)でしか利用することしか許されてませんから拒否はできます。
しかし提出を拒否した場合、提出しない社員は「怪しい」となり会社内で不当な扱いをされる事もしばしば。
このような個人信用情報の提出を求められたら、訴える先は警察ではなく「労働基準監督署」です、個人信用情報の提出を強要され、不当な扱いをされそうになってると、そうすればなんらかの指導なりが会社にいくはずです。
まぁ何もやましい事はないので提出しても別に構わないと言う方は提出してもいいとは思いますが、そういう事を平気でやる会社というのはコンプライアンスの低い会社ですので長居は禁物だと思います。
また、以外に知られていないことがあります。
それは銀行などの金融機関に就職を考えてる学生さんにお伝えしたいのですが、基本的に銀行などの金融機関に就職しようとする場合、実際に就職して扱うお金がケタ違いということもあるのでしょうか、100%と言っていいほど個人信用情報を調査されます。
調査と言っても個人信用情報を提出するではなく自社で調べられます、基本的に金融機関がCICやJICCに個人情報の調査をすることは与信業務以外には利用してはなりません。
しかし、あくまで就職してくる学生さん向けだけにですが金融機関は個人信用情報に照会した履歴を残さずに個人情報を確認する手段を持ちあわせています。
その方法はここで言っても仕方ないので言いませんが実際にされてます、自社で横領をされるのを防ぐためでしょう。
こういう事実が採用試験の裏側で行われている以上、学生時代にスマホの分割払いをした場合の携帯料金の延滞などが個人信用情報に並んでいた場合や学生時代に使っていたクレジットカードに延滞があると確認できた場合、まず大手の金融機関には就職はできません。
学生という属性はクレジットカードの発行について非常に高い属性です。
何せバックに親がいるので、いざというときに取りはぐれがないと言う設定なんでしょう、社会人よりクレジットカードの審査が甘いので、結構簡単にクレジットカードを作れたりするものです。
しかしその簡単に作れたクレジットカードというものが、どれだけ個人信用情報という大事なものとリンクしてるか分かって使ってる学生さんはほとんどいません。
スマホの分割払いの延滞やクレジットカードの支払い延滞で個人信用情報に傷がつき、いわゆるブラックリストに載ると、金融機関の就職さえ難しくなります。
まぁ就職の時に勝手に個人信用情報を調べる金融機関も金融機関だと思いますが、実際に秘密裏にやってる所がほとんどなので、学生時代の携帯やクレジットカードの使い方には気をつけたいものです。
今日のポイント
- 会社が個人に個人信用情報の提出を(強要)無理矢理求めるのは違法(あなたからの同意があれば違法ではありません)
- 将来銀行などの大手金融機関に就職したいなら、学生時代にスマートフォンの分割払いを含む携帯料金の延滞やクレジットカードの延滞は絶対にしては駄目