私の経験からすると債務整理をされた方、特に自己破産をされた方のその後は大きく2つに分類されます。
一つは借金自体がもう懲り懲り、借金の怖さを身をもって知ったので、ある意味、債務整理をしたことのない普通の方より堅実に生活態度を変える方。
2つ目は債務整理をして懲りたはずなのに、喉元過ぎればなんとやらでまた何とかお金を借りようとする方、理由のほとんどがギャンブルや浪費を止めれないからです。
そもそもの話なのですが、クレジットカードがブラックになってしまう人、いわゆる金融事故を起こしてしまう人というのは,クレジットカードやローン、消費者金融が自分の何をみて審査をしているのか、延滞や滞納をしたらどうなるか?と言うことが分かっていません。
クレジットカードやローン、消費者金融を延滞や滞納したら督促の電話がかかってくるだけという認識しかなく、延滞や滞納をすれば、個人信用情報機関に金融事故が登録されてしまうと言う事を知りません、知らないからこそ平気で延滞や滞納をやらかしてしまう面を持っています。
このような理由があるので、私の個人的方針で私の事務所で債務整理をされた方には、これ以上、ご自身の信用情報を傷つけないように、クレジットカードやローン、消費者金融は何を見て審査をしているのか?
また、個人信用情報とは何であるか?そして必ずしもではないが、債務整理をしてからある程度の時間が経過すれば(自己破産は免責から5年経過)またクレジットライフを送れる可能性があることを説明してます。
そういう話をする上で、なぜ喪明け前に申込をしてはいけないか?また、多重申込みをしてはいけないのかの説明も欠かしません。
また、債務整理後の申込というのは「成約残し」という現象が起きる可能性があるので、債務整理後数ヶ月したら自身の個人信用情報を開示して、自分の個人信用情報がどのようになっているのか現状を確認、見方が分からないのであれば私に相談するように助言してます。
実は、債務整理を依頼された司法書士や弁護士がこのような説明をする事は稀です、債務整理を事務的にやってしまえば終わりです。
しかし、私自身の考えとしては金融に係る信用情報とはこういうものと分かってない方にはきちんと説明して、理解してもらって初めて債務整理完了と言えると思うんです。
そうしないと、債務整理直後のブラックにも関わらずどんどんクレジットカードを申し込んで自身のブラック情報をばらまいたり、多重申込みをしてしまう人が後を絶たないからなんですね。
しかしながら、100人の債務整理者に信用情報の仕組みを説明した所で100人全員それを理解できるわけではありません。
どの世界にもいると思いますが何度説明しても分からない人には分からない、こういうことが残念ながら実際に起きます。
今回のタイトルでもある「どこも審査が通らない借り入れできる所はないか」というのも以前、私が債務整理をお手伝いさせて頂いた方からのお電話でした。
普通、借金やクレジットカードの相談などをを司法書士にしないと思いますが、債務整理の相談をしている中で私がかつてクレジットカードや消費者金融のコールセンターに長年勤務してきて、どのような視点で審査をしているか?なんで審査に落ちるのか?を時間の合間に説明するので、債務整理の後でもこのような質問を受けたりするわけです。
「どこも審査が通らない借り入れできる所はないか」との相談には「なぜお金が必要なのですか?」と聞き返した所、「今度の競馬で確かな情報があるから一発逆転でそれに賭けたいのだがお金がないから」と返答、ちなみにこの方、3年前に800万の自己破産した方です。
そこから色々聞いて行くと、何やらよくある競馬情報の勧誘の電話に引っかかってるようで、競馬に確かな情報があると思い込んでいらっしゃる様子。
そこで、その方にはもう一度、クレジットカードやローン、消費者金融が自分の何をみて審査をしているのか、個人信用情報とは何であるかの説明をしました。
また、自己破産の免責から5年を経過していないので、大手の消費者金融では借りるのは、まず不可能であること。
また自己破産をしたと分かっていても借りれる消費者金融、いわゆる3流のサラ金もあるにはありますが(誤解されてる方がいるんですが自己破産だからと言って貸し出すのは違法ではありません)そういうサラ金もリスクを負わないといけないので貸し出し金額は少ないこと。
そして、2流、3流の消費者金融で断られた場合、行き着く先は闇金であるので、お金を借りるという行為を止めないとまた地獄を見るということ
これらの事を説明した上で、そもそも競馬の攻略やパチンコやスロットの攻略情報なんか実際はありえないことを説明してなんとかまた借金をする考えを改めてもらってます、最近競馬の詐欺情報に引っかかる方、本当に多いいです。
また、冒頭に申しましたように債務整理をされた方のその後は大きく2つに分かれます、ぜひ債務整理をした方は全員債務整理をキッカケにお金に対する考え方を180度変えて欲しいものです。
真面目に過ごせば債務整理から5年後には新たなクレジットライフを送る可能性が出てきますし、債務整理をしたら二度とクレジットカードは作れない、信じられない、と思っても実際にそういう方がおられるわけです。
ですから、借金をして逃げ回ってる方は一日でも早く債務整理の得意な司法書士か弁護士に相談することが結局一番の近道。
また、債務整理をした方は5年間は反省の意味を含めて喪に服して一切の金融商品の申込をせずに喪に服していれば、道は開けるものです。