私がクレジットカードや消費者金融のコールセンターで勤務して督促発信をしている時によくお客さまから聞かれた事は「延滞はいつから本当にまずいのか?」というご質問です。
本当にまずいのか?とお客さまに聞かれても、こちらとすればそもそもお約束の日を1日でも遅れたらまずいわけですが、お客さまからすれば「金融ブラックになるのはいつからか?」を正確に聞きたいわけですね。
しかし基本的にクレジットカードのコールセンターに電話をしても「いつから金融ブラックになるのか?」は正確に教えてはくれません。
なぜ積極的にクレジットカード会社は「いつから金融ブラックになるのか?」をお客さまに教えないかと言うと、その日にちを教えてしまうとお客さまはその日ギリギリまでお金を支払わない事が多いからです。
でもやっぱり教えてくれないから知らないでは済まされないので、ここでしっかりと覚えておきましょう。
クレジットカードにおいて「金融ブラックなる」と言うのはやや専門的な用語になりますが「個人信用情報機関に「異動」と言う文言が登録される状態の事」を指します。
以下の図は個人信用情報機関であるCICに「異動情報」が載ってしまった例です。
このように個人信用情報の返済状況に「異動」と登録される事がまさに致命的な延滞であり、金融ブラックの証でもあります。
延滞や滞納を一切しない人には全く縁のない「異動」という言葉、普通は異動と言えば会社内ので人事異動の異動を思い浮かぶのですが金融用語で「異動」とは金融ブラックの事を指します。
過去に何度かご説明をしましたが、この「異動」が個人信用情報機関に登録されてしまうとクレジットカードはもちろんの事、キャッシングやマイカーローン、住宅ローンというような金融商品の審査が一切通らなくなり、まさに致命的な延滞となります。
この事から私は職業病なのでしょうか、友人が「今度異動で地方へ行く」と聞くと今でも友人が金融事故でも起こしたのかと毎回脊髄反射してしまいます。
これまでこのサイトでは、皆さんがあまり意識せず金融ブラックになってしまう落とし穴の代表例に「携帯端末の分割料金を含んだ携帯料金」と「奨学金の返済」があるとお話し、「携帯端末の分割料金を含んだ携帯料金」と「奨学金の返済」は支払期日から3ヶ月以上の延滞で金融事故が登録され、金融ブラックになるとも解説してしました。
しかし、基本的な事なのですがCICやJICCや全国銀行個人信用情報センター(KSC)と言った指定個人信用情報機関が金融事故扱いとする正確な定義は「返済日から61日以上、または3ヶ月以上の支払遅延(延滞)があるものまたはあったもの」としています。
要するに支払期日から61日目には債権者である金融業者はCICなどの指定個人信用情報機関に「異動」と登録する権利を有しています。
と言うことは、現在支払期日から3ヶ月が経過しないと異動登録されない「携帯端末の分割料金を含んだ携帯電話料金」などがいつ各携帯電話会社(携帯キャリア)の運用の変更で61日以上の延滞で異動と登録されるのか分からないわけですね。
支払の厳しいクレジットカード会社や消費者金融の中には61日目に入金確認が取れないと速攻個人信用情報機関に異動と登録してしまう所も少なくありません。
何故このような事を言うのかというと実際にいるんですね、現在携帯料金を2ヶ月遅れで支払っているけど実際に異動登録にはなってないんでオッケーオッケーと言ってる方が。
お金に関わる督促というのは通常、厳しく運用転換なる事はあっても緩く運用転換になる事はありません。
現在、各携帯キャリアとも3ヶ月連続の延滞をしないと「異動」の登録をしないようですが、これから何年か経過してスマートフォンがさらに普及していき、おおよその方に行き渡ると間違いなく今度は支払いの強化に乗り出すはずです。
その強化の一環として現在の3ヶ月以上(約90日以上)の延滞でやっと異動登録をするという甘い運用から正確に61日以上の延滞で異動と登録されるように運用変更があると思います、そうなっても困らないように今のうちから支払期日はしっかり守るという当たり前を常に意識しておきましょう。
最後にまとめますが、致命的な延滞期間とは(異動はいつから?)通常61日以上の延滞の事です、必ず覚えておいて下さい。