債務整理のお話をする中で、ご相談者さまから携帯電話料金の未払いについてご相談がありました。
ご相談者さまのご質問をそのまま書くと「携帯の料金を未払いでブラックリストに載って消えるのはいつ?」というご質問です。
ここで一言、単純に「携帯電話料金の未払いでブラック」と言っても種類があり、分けて考えないといけないので以下に挙げていきます。
①純粋に携帯電話料金(基本料金・通話料金)の滞納で強制解約となり、携帯電話会社会社が加盟している「電気通信事業者協会」にて契約解除後においても、料金不払いのあるお客様の情報を事業者間で交換されている状態を「ブラック」と呼ぶ。
②携帯端末の分割料金を含む携帯電話料金の滞納で強制解約となり、業者間交流情報でブラックな上に、指定個人信用情報機関であるCICにその事実が掲載されてしまった金融ブラックを「ブラック」と呼ぶ。
まず①の「純粋に携帯電話料金(基本料金・通話料金)の滞納で強制解約」状態から説明しますが、平成11年4月から、契約解除後に料金不払いのあるお客様の情報を携帯電話、PHS事業者間で交換しています。
交換の目的は契約解除後においても、料金不払いのあるお客様の情報を事業者間で交換し、その情報を契約申し込み受付時の加入審査に活用することにより、
料金不払いの再発を防止し、利用者全体の公平性と利益を守ることを目的としていとの事です。
そしてこの携帯電話、PHS事業者間の不払いの交流情報は契約解除後5年以内で、期間経過後は自動的に抹消される仕組みになっています。
現在はこのような仕組みがあるので、例えば、ドコモの携帯電話料金を不払いのままソフトバンクやAUの携帯電話に申し込みをしようとしても、契約解除後5年間は出来ないようになってるんですね。
そして大事な点として、携帯電話、PHS事業者間の不払いの交流情報は契約解除後5年で消えますが、自社の不払い情報(ブラック情報)は消えることなく延々と残りますので、例えば10年前のドコモの携帯電話利用料金でもしっかり残っており、契約しようとしてもドコモから料金の不払いがあるので契約は出来ませんと言われます。
実際私のところに債務整理のご相談に来られたドコモの料金を踏み倒された方は料金を未払いのままドコモの再契約を全員できておりません。
再契約したいのであれば、まず未納の料金を全額支払ってから再契約か場合によっては保証金を事前に取られるケースもありました。
またよくある質問に、ソフトバンクの前身「ボーダフォン」の時の料金踏み倒しがあり、ソフトバンクで契約ができるか?という質問があるのですが、
ソフトバンクはボーダフォンからシステムから何から丸ごと買収してますので、しっかり今までの不払い情報も引き継いでおり、ボーダフォン未払いの方はソフトバンクとは契約ができません。
これも、実際私のところに債務整理のご相談に来られたソフトバンクの料金を踏み倒された方は料金を未払いのままソフトバンクの再契約を全員できていません。
ソフトバンクと再契約したいのであれば、まず未納の料金を全額支払ってからだという事でしたが、ソフトバンクはドコモと違い、一度料金の踏み倒しをしたお客さまには非常に厳しく、未納分を支払っても再契約できない場合もあるようですので注意したいところです。
またAUの前身である「セルラー」の料金踏み倒した場合なのですが、これがドコモやソフトバンクと違い、少し特殊でセルラーの料金踏み倒しの事をAUから言われたケースと、そうでないケースが実際にあるので、こればっかりはケースバイケースであるので実際にAUに申し込みをしてしまわないと分かりません。
どうやらセルラーからAUへ社内ブラック情報がソフトバンクのようにすべて移行できていないようです。
では次に②の「携帯端末の分割料金を含む携帯電話料金の滞納で強制解約となり、業者間交流情報でブラックな上に、指定個人信用情報機関であるCICにその事実が掲載されてしまった金融ブラックを「ブラック」と呼ぶ」を説明します。
これは現在スマートフォン中心に「実質0円」ということで携帯端末料金を月々の分割して支払うというものが主流なのですが、
この状態のまま携帯電話料金の長期延滞を起こすと、いわゆる一般のローンを組んで支払わないのと同じ状態ですので、延滞をすると指定個人信用情報機関であるCICにその事実が載ります。
※延滞した月は「A」という延滞のマーク、61日以上の長期延滞は「異動」という金融事故のマークが載ります。
そして大事な事はCICに一度載った長期延滞の事故情報(異動情報)は未納分の完済がない限り永遠に消えない仕組みです。
これによりCICに携帯料金の未払いが載ってしまうと、他社でスマートフォンを分割で購入できないのはもちろんの事、クレジットカードや住宅ローンも利用不可能になります。
また、携帯電話の分割払いの延滞でついた延滞マークである「A」や長期延滞でついた「異動」と言った金融事故情報は完済したとしても、
その後5年間はCICに載り続けるのもポイントです。
ですから今後は「たかが携帯電話料金」と思わずに、一歩間違えばあなたのクレジットライフを脅かしますので、携帯電話の料金は期日までにしっかりと支払をしましょう、後悔先に立たずですよ。