私の事務所によくある相談内容に「過払金返還請求」というのがありますが、過払い金対象の方でも「過払金返還請求」をためらう方がいらっしゃいます。
理由をお尋ねすると、
「過払金返還請求をするとブラックリストに載るんですよね? 過去に過払金返還請求を実際にした友人が教えてくれました」と言われます。
実はその友人の言われることは半分当たってて半分違います。
ではその理由を以下に説明します。
実は過払金請求には暗い過去があります。
それは過払金請求をすると個人信用情報に「債務整理」として金融事故登録されていました、要するに、過払金返還請求をするとブラックリストに載っていたわけです。
このことから、過払金返還請求をすると、個人信用情報に傷がついてしまい、新しくクレジットカードは作れないのはもちろん、クレジットカードの利用停止になる方までいました。そもそも過払金返還請求は2006年1月13日に最高裁で認められた正当な権利であるにも関わらずです。
過払金返還請求でブラックリストに載ってしまう事から消費者生活センターにも多くの苦情が寄せられました。
これによりついに当局が動き、平成22年1月14日から「過払金返還請求」は最高裁判決で認められた正当な権利であり、その事で信用情報に債務整理というネガティブな情報、ブラックリストに載せることを禁じました。
要するに過払金返還請求をしても、ブラックリストには載せてはいけないというガイドラインがしっかりできたわけです。
このような事情から、過去に過払金返還請求をした友人は未だにブラックリストに載るものだと思ってアドバイスをされたのだと思います。
過払金返還請求でブラックリスト行きになるのではないかと思われてる方は現在はそういう事はありませんので安心して下さい。
また過払金返還請求をしたら、お金に困っている時に貸してくれて、お世話になった金融業者に迷惑をかけると思ってる方、人情的には理解できますが、最高裁判決で「グレーゾーン金利」が違法だと認定された以上、グレーゾーン上限の29.2%で貸しつけていた金融業者はあなたから違法行為を行ってお金をむしり取っていたわけです。
その違法行為でさんざんお金を儲けていたわけですから、グレーゾーンでお金を借りてた方は法律的に何の問題もなく正当な権利として過払金返還請求をしないといけません、何もやましい事でも恥ずかしい事でもありません、正当な当たり前の事です。
しかし、過払金返還請求には時効があって最後の取引から10年経過で時効となります、ですので、悩んでる人はお近くの司法書士事務所や弁護士事務所に早く相談して下さい。