以前もお話ししたと思いますが、私が司法書士の仕事をしている中で一番ハードな案件が闇金の対応です。
ハードと言っても私が司法書士になる前に勤務していた様々なクレジットカードのコールセンターでのクレーム対応に比べれば、簡単な部類に入ります。
しかしこれが忙しい弁護士の先生になると、対応は面倒くさいのに比べて報酬が低い(そもそも闇金からそんなに借りれないから)ので、私のような闇金対応を半ば趣味にしてるような司法書士に仕事を振ってくることも珍しいことではありません。
そこで、闇金の対応依頼があり、実際に闇金に手を出されてしまった方に「なぜ闇金なんかに手を出したんですか?」と聞くと、
- ・ブラックでどこも貸してくれないのでネットでブラックでも貸してくれる所を検索してみた
- ・「当社はブラックでも絶対に借りれます」と言ったようなチラシを見た
等など、どうやら「ブラックでも~」という宣伝文句に弱いようです。
たしかに「ブラックでも絶対に借りれる金融会社」等で検索してみると、どんどん闇金業者が出てきます。
ここでよく考えてみて下さい、過去にクレジットカード会社や信販会社や消費者金融から借りたお金を返さずにいる人、いわゆる個人信用情報がブラックな人に普通に考えてお金を新規に貸しますか?
あなたがお金を持ってたとして、知り合いでもない人、そして借りたものを返さないと噂の人にお金を貸して下さいと言われて、はいぞうですかとあなたはお金を貸しますか?
普通貸しませんよね?それはどこの法人、つまりクレジットカード会社やローン会社、消費者金融でも同じです。
法人だからこそ、会社のお金ですから、貸し付ける時には個人信用情報をちゃんと見て、返済能力があるのか、他社からいくら借りてるのか調査をして審査をするものです。
確かに探せば2流、3流の消費者金融の中には現在ブラックでもお金を貸してくれる所は存在します、そもそも個人信用情報がブラックだからと言ってその人に金を貸してはいけないという法律はないからです。
しかし、そんな消費者金融でもバカではないので、その人から事情を聞いてブラックでも返済能力があるのかないのか、ちゃんと独自のノウハウを持っており、ちゃんと調べます。
だからネットを検索して、またチラシで「ブラックでも絶対お金が借りれる」という金融業者は100%闇金業者になります。
正規の金融業者であれば「ブラックでも絶対に借りれる」などという宣伝文句で勧誘したりすることは禁止ですからできません。
その「絶対に借りられる」という闇金業者には「絶対借りられる」だけの裏が必ずあります、その後待っているのは法外な利息と激しい取り立てです。
一度でも闇金から借りてしまうとその後の対応は全額返そうが何をしようが、とことんあなたを追い詰め根こそぎあたなから搾り取ろうとします。
ですから「ブラックでも絶対お金が借りれる」などと言って正規ではない金融業者からお金を借りてしまったら1秒でも早く、司法書士か弁護士に相談して下さい、彼らは返しても返さなくても、どのみち恫喝してあなたを追い込みますから。
また、過去に払ってないお金があって現在ブラックなのであれば、これも司法書士か弁護士に相談して下さい、逃げて借金の時効を待つより債務整理をした方が本当に早く悩みが消えます。
お金がないから債務整理が出来ないと思っている方、今は司法書士や弁護士は分割対応をしてくれる所がほとんどですので、またどこかでお金をまた借りようと考える前に法律の専門家に相談をして下さい。