このサイトでも「携帯会社社員が語るブラック喪明けと携帯分割の審査」でブラックでも携帯端末の分割払いが出来るがどうか解説しましたが、再度、各携帯キャリアの友人に詳しく聞いてみました。
私が司法書士の仕事をしてる上でよくある携帯分割(携帯割賦)の質問を以下に挙げてみます。
- ・ブラックでもスマホ契約出来ますか?
- ・携帯はブラックでも作れるの?
- ・自己破産歴ありで携帯新規契約できますか?
- ・ブラックでも携帯を新規契約できる?
- ・ブラックリストに載っていても携帯電話の分割契約は出来ますよね?
- ・携帯電話はブラックリストにのってたら分割支払いできない?
ずらっと挙げてみましたが、こんな感じの質問が多いですね。
私の法律事務所にくるお客さまはそもそも金銭問題を抱えた方が多いのでこのような「ブラックでも~」「自己破産歴ありでも携帯の新規契約を~」など、一般の方が聞いたら「えっ?」と思うような質問が飛び出すわけです。
お客さまは私に「ブラックでもスマホ契約できますか?」とだけ聞いてくるのですが、この質問は2通りのケースが考えられます。
1つ目はブラックの意味が携帯料金をどこかのキャリアで滞納して未納のまま強制解約になっていますと言う意味の「ブラックでも」で
2つ目はブラックの意味が自己破産等の金融事故を起こしていると言う意味での「ブラックでも」です。
まず基本的な携帯電話の話からしますと、平成11年4月から契約解除後に料金不払いのあるお客さまの情報を携帯電話、PHS事業者間で交換しています。
要するに未払いのまま逃げているお客さまの情報は携帯キャリア間で共有されていますので、未払いがある状態での他のキャリアの契約は無理と言うことで、基本中の基本のお話です。
問題は2つ目のケースを聞かれたい方が多いわけです、要するに「個人信用情報に現在金融事故情報が載っている(ブラック)が携帯やスマホの分割契約(携帯割賦)ができますか?」これを知りたいわけですね。
「携帯会社社員が語るブラック喪明けと携帯分割の審査」でもお話しましたが、基本的に携帯キャリアが審査の時に見てるのは
- ・他社の携帯割賦契約を沢山、同時並行でしていないか
・携帯料金で自社を含め、他社で踏み倒しの事故で強制解約を過去に起こしてないか
・自社で常に延滞を繰り返しているような常習犯ではないか
・現在他社で携帯分割を数ヶ月も滞納してる人ではないか?
ここを見てるわけです。
クレジットカードの審査の時にも携帯分割契約(携帯割賦)の時にも個人信用情報登録機関であるCICを参照されるわけですが、クレジットカードの審査ではCICに何か金融事故情報が載っていれば100%審査は通りませんが、携帯分割審査(携帯端末割賦審査)でCICを参照された時に自己破産の情報が載っていても審査が通ってる方は通ってます、ここがクレジットカードと携帯分割(携帯割賦)の審査の厳しさに違いがあるといわれる理由です。
例えば5万円の時計のローンをCICに自己破産の情報がある状態で信販会社に審査を申請したとします、しかし100%審査は通りません。
CICにネガティブ情報が載ってる状態では信販会社は必ず審査を落とします、金額が3万円だろうと1万円であろうと、5000円であろうと、個人信用情報に金融事故情報(ブラック情報)が載ってるというのはそういう事です。
現在、各携帯キャリアは携帯端末の分割払いを推奨しており、その分割払いに対応した料金プランも用意されています、それは携帯端末の高額化が起きた為です。
最新のスマホやタブレットは普通に1台5万~6万円はしますから一括では買えない方が多いでも契約者は伸ばしたい携帯キャリアの思惑もあって以下のようなプランが出てます。
・ドコモでは「月々サポート」
・AUでは「毎月割」
・ソフトバンクでは「スマホタダ割」
このように各キャリアとも、契約者数を少しでも獲得しようと、なんとなくオシャレなネーミングで分割払いを推奨してますが、これも通常のローン(先に述べた時計のローン等)と何も変わりない事を分かってない方が多いのです。
携帯の分割払いも普通にローンなんですね、分かってない方が多いから平気で携帯料金を滞納してしまって若くしてブラックリスト入りする方が多く残念なのですが、携帯の分割払いをすると言うことはローンを組んでると言うことで、もう個人信用情報という大人の世界に踏み込んでいるわけですね。
CICに自己破産情報が載っていると、5万円の時計のローンは信販会社は拒否するのに携帯単末の5万円のローンを携帯キャリアは何故審査に通すかというと、「何がなんでも顧客を獲得したい」この一言に尽きるそうです。
株をやっている方は分かると思いますが、毎月「携帯契約純増数」というのが発表されます、要するにお客さまがどれだけ増えたかを発表しており、それによって時には株価への影響もあます。どれだけお客さまが増えたか減ったかは当然業績にも直結しますので各携帯キャリアも必死なわけです。
ですから普通では信用情報がブラックで絶対通らないローンでも携帯端末、スマホの分割ローンの場合、事情が異なるので審査に100%落ちるという事がないわけです。
しかし、この甘々な携帯分割の審査にも落ちてしまう方がいます、この事を各キャリアの友人に聞いたら、「現在、自社にも他社にも全く契約解除後の未払いがなく、携帯料金を口座振替にして、正常な引き落としが最低半年あれば、分割の審査に落ちる事はほとんどない、落ちる人というのは、本当によっぽどの方だと思う」との事でした、ちなみに携帯分割の審査はシステムが自動でやっており、ほぼ人間の目に触れません。
ただ、ソフトバンクだけは「CICを参照してブラック情報があったり、クレヒスが一切確認できなかったり、また自社を過去に一度も利用した事のない人は審査に落とす場合がある」と言っておりました。
私の事務所に来られるお客さまの中でも私から見たら条件はほぼ同じに見えるのですが自己破産中でもソフトバンクの「iPhone」の分割の審査に通過した方も大勢いますし、逆に落ちた方も大勢います。
また、自己破産をしたこともない真面目な現金主義の友人(現金主義でクレヒスがない人)が「iPhone」の分割審査に落ちたりしたり、逆に同じくクレヒスもないし、ソフトバンクを一度も利用したことのない友人が「iPhone」の分割審査に通ったケースもあります。
恐らく、顧客の純増数を争ってる中でシステムを逐次調整して、個人情報がブラックな方やソフトバンクを過去に一度も利用した事のない人を通す日と通さない日があるとしか思えません。
これはドコモでもAUでも言えることで、なんでこの人が携帯分割の審査に落ちたりするの?なんでこの人が携帯の分割の審査に通るの?というのをよく目にします。
クレジットカードの審査のように審査基準が一環してないので、よく携帯分割の審査は謎などと言われたりするのですが、やはり、そもそも個人情報がブラックなのに携帯端末の分割の審査を通したりするのに、その審査に落ちてしまう方はその方の信用情報に(今までの携帯の使い方を含めて)よっぽど何かがあるとしか言えません、判断してるのは各携帯キャリアのシステムですが、クレジットカードの審査に比べたら大甘も大甘の審査だからです。
繰り返しますが、携帯キャリアの友人達は「携帯料金を口座振替にして、正常な引き落としが最低半年あれば、分割の審査に落ちる事はほとんどない」と言ってましたので、口座振替をしてない方は口座振替にして半年は口座から落とした履歴をつけてから、再度携帯分割の審査に挑戦してみるといいかも知れません。
最後に「携帯分割の審査が大丈夫か?」が分かる方はいません、勧誘の人やショップの受付のお姉さん、お兄さんに聞いても分かりません、ネットでも聞いても法律事務所で聞いても分かりません。
判断するのは各携帯キャリアの審査システムです、通るか通らないかは審査システムにかけてみないと携帯キャリアの社員であっても分かりません、審査に落ちてもそれはそういうシステムの設定でそれに引っかかっただけですから、仕方ありません。
もし審査に落ちたら新しい携帯を一括で買えるようにお金を貯めて端末を買い、通話料を口座振替で正常に落としていたら、ポジティブな情報が社内に溜まり、次は審査に通るかもしれません、そのように前向きに考えましょう。
クレジットカードも携帯分割も審査に絶対はありません、審査システムの設定というのがある以上はネットで質問した所で意味はありません、こればっかりは実際に審査を通してみないと分からないのです、基本的に審査には落ちない携帯分割の審査ですが、落ちても前向きに考えましょう。