毎月のクレジットカードやローンの支払いを延滞した為に個人信用情報機関に延滞情報を載せられてしまうことを俗に「ブラックリストに載った」と言ったりします。
しかし本日、「支払いをしていたのにブラックリストに載ってしまった」というショッキングなニュースが報じられ、それはスマートフォン(スマホ)等の分割払い(割賦購入)で起こったのです。
携帯端末であるスマートフォン(スマホ)等の分割払い(割賦購入)と言えば、当サイトでは過去から何度も「携帯端末であるスマートフォン(スマホ)の分割払いは通常のローンであり、支払いを延滞するとあなたの個人信用情報が傷つきます」と警告してきましたので、皆さんもそろそろ耳にタコが出来てるかと思います。
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ではここから、毎月の支払いをしていたのに「ブラックリスト」に載ってしまった詳細をお伝えします。
本日2013年10月1日ソフトバンクモバイルは、2009年10月~2013年8月の間に一部のお客さまにおいて、携帯端末であるスマートフォン(スマホ)等を分割払い(割賦購入)を選択していた場合、お客さまがきちんと支払いをしているにも関わらず、料金が支払われてないとして個人信用情報機関へ登録していたことを発表しました。
原因はシステム改修時のプログラム設定ミスで現在は修復されているとの事。
【ソフトバンクモバイル お知らせ】
http://www.softbankmobile.co.jp/ja/news/info/2013/20131001_01/
ソフトバンクモバイルで携帯端末であるスマートフォン(スマホ)等を分割して購入すると個人信用情報機関であるCICとJICC(日本信用情報機構)に登録しますので、ソフトバンクモバイルが誤った情報を登録すれば、CICで言えば正常入金である事実の「$」ではなく、延滞の事実である「A」がついていたと言うことになります。
恐らくこのソフトバンクモバイルのシステムトラブルで誤った情報が登録された方は個人信用情報機関であるCICでの情報は以下のようになっていたと思われます。
※ 正常入金=「$」 延滞=「A」
注目すべきは「入金状況」の欄で、恐らく上記のように、きちんと支払いをしていても延滞のマークである「A」を並べて付けられてていた事です。
この個人信用情報というのは消費者金融事業者、クレジットカード事業者、金融機関、リース会社などが加盟していて、その審査の際に必ず参照されるものです。
しかも、「商品名」に携帯電話と書かれていますので、審査担当の人間から見たら「携帯の料金すらまともに払えない人なのか」という印象しか持たれません。
当然このように誤って延滞情報を載せられたままクレジットカードの審査をしても、まず審査に通りません。
誤った情報を載せられたユーザーはその間、クレジットカードやローン等の審査に間違いなく落ちてるはずですが、ソフトバンクモバイルの広報によると「信用情報をどう扱うかは金融機関など事業者によって異なるため、ソフトバンクモバイルとしては何もわからない」としています。
この誤ったブラックリストの登録で一体何人の方のクレジットカードやローンが否決されたんでしょうか・・・・
今回のソフトバンクモバイルの誤登録の数を調査すると、なんと6万3133件とのこと。
ソフトバンクモバイルのシステムミスによってなんと6万人も金融ブラック状態になっていたのです。
そして実際にクレジットカードを作成しようとするなど事業者から信用情報機関へ照会があった件数、つまり実際に誤登録の影響が出た可能性がある件数が対象件数は1万6827件で対象者には個別に連絡とお詫びを伝えたとの事ですが、この事は他人事ではありません。
またこの問題の本当の恐ろしいポイントはクレジットカードには「途上与信」と言って他社で問題なく利用しているか定期的にチェックする制度があります、その時に今回のような携帯端末料金の未納の記録をクレジットカード会社に見られてしまうと、「この人は携帯電話の料金もまともに払ってない危ない人だ、こちらも延滞される前に利用停止をしよう」と判断されて、手持ちのクレジットカードを利用停止されてしまったりする事態に陥ります。
またクレジットカードの更新時期の場合、クレジットカード会社は更新の為に途上与信を行うのですが、その際に他社で延滞情報などの問題が個人信用情報機関にあれば更新拒否の場合もあります。
今回のこのソフトバンクモバイルが誤って金融ブラックにした事件でクレジットカードの途上与信で利用停止になった方や更新拒否を食らった方は必ずいると思います。
しかしこの点についてソフトバンクモバイルは発表してません、というか他社の途上与信の結果なのでソフトバンクモバイルは把握のしようがなないんですよね、今回の場合・・・・いやー怖い。
私は司法書士となる前に、長年クレジットカードのコールセンターに勤務して様々なお電話を受けてきましたが、稀にお客さまから「きちんと入金しているのに、自分の個人信用情報を開示したら延滞のマークがついていたがどういう事だ!」と住宅ローンを申込む際、ご自身の個人信用情報を開示して確認した時に延滞情報が登録されている事が判明してクレームのお電話を受けた事があります。
実は金融業者が誤って「入金してるのに延滞していると個人信用情報機関に登録すること」はそんなに珍しい事ではなく、割合は非常に少ないものの確実に存在しますし、実際に私が何回もお客さまを通じて体験してきました。
「システム」といっても、そもそも所詮人間が組み上げたものなので、何かのタイミングで思ってもみないような誤った行動をする可能性があるものなんです。
この事から言える事は普段から、半年に一度でいいので自分の個人信用情報は開示して確認しておくこと、または、クレジットカードやローンを組む前には必ずご自分の個人信用情報を確認してその情報に誤りがないか、きちんと確認しておくしか身を守る手段はありません。
ご自分の個人信用情報を開示して誤りに気づいたら、誤った情報を載せている金融業者のお客さまセンターに電話をして訂正や削除を早急に依頼することが肝心です。
後から間違いに気づいて審査に落ちたクレジットカード会社やローン会社に「あれは誤った情報だ」と言っても後から審査を通すなんて事はないからです。
あなたの個人信用情報の内容は本当に正確ですか?
現在誤って登録されているかも知れませんよ?
このような誤った金融ブラック情報を個人信用情報を登録してしまうのはソフトバンクモバイルだけではありません、どのクレジットカード会社でもローン会社でも可能性のある話しで、あなたに無関係の話ではありません。
支払いを延滞した事がないのに、クレジットカードやローンの審査にことごとく落ちる方、一度ご自分の個人信用情報を開示して確認することを強くお勧めします。